Spotifyを使うようになって新しい音楽に出会う機会が格段に増えました。
その中でもJulian Lageと並んで今一番お気に入りなのがLeon Bridges。
デビューアルバムがグラミーにもノミネートされた彼の2ndアルバム”Good Thing”。
僕が彼の曲を初めて聞いたのはこの”Bad Bad News”でした。
ぱっと聞いた感じ「お、なんか懐かしいacid jazz」と思ったのですが、何回か聞くうちにボーカルの歌にどんどん引き込まれていき。
調べてみればえらい若い!そして前作ではブルース、ソウル、R&B(あーるあんどびーじゃなくてリズムアンドブルース)をやっているとのことで、しかもそのアルバムはグラミーにノミネートもされているとのこと。
己の不勉強を恥じることしきり….。
しかし、もし自分が最初にこういうサウンドから彼に触れていたとしたらそれほどのめりこまなかったかもしれません。最初に聞いたのが”Bad Bad News”だったからこそはまったのかなと。
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残念なことだけど、いわゆるオルタナティブR&Bみたいなことをやればもっと売れるだろうね。そしてトラップ的なビートの上でセックスについて歌えばね。時代はすっかり変わって、それが今は主流なんだ。
なるほど、これは2016年のインタビューなのですが、当時はこういう心境だったんですね。
しかし新作で彼はいわゆる「レトロ・ソウル」的な範疇からはみ出し始めました。
“Bad Bad News”もそうだし、アルバム収録の
とか
とか。
若い頃は(といっても今でも十分若いんですが)普通にHIP HOPやネオソウルを聞いていたそうで、そういうある種彼のルーツ的な部分が見られるようになってきています。 Forgive youなんてギターポップですよね。でもすごくいい。しみる。
インタビューを読むとブルースや昔のソウルは後付けではまっていったとのこと。そこから生まれてきた曲がたまたま目に止まって、そういう打ち出し方で世に出て行ったということなんでしょうね。
そう考えるとこのセカンドアルバム、とても等身大の内容なんだろうなと感じます。前作のようなレトロソウル的な曲も収録されているし、いい意味でブラックミュージックの過去と今を横断している網羅的な趣でとても風通しがいい。
星野源なんかにも通じるところがあるような。
Julian lageもそうなんですが、過去の音楽に敬意を払いつつ「いま」それを鳴らす意味をしっかり認識している若く才気あふれるミュージシャンがどんどん出てきているのは本当に嬉しいです。